2015年1・2月


猛獣の領域 〜極東の水辺を行く〜
2015年1・2月









2015


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2015年1・2月
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2015  2 27 日(金)


傑作 ―― ストロベリー鮒寿司
      レアチーズタルト
ニゴロブナ料理
鮒寿司スイーツ



ストロベリー鮒寿司レアチーズ
タルト。

長らく構想を練ってきた一品。
避けては 通れなかった一品。

ついに この日を迎えました。
鮒寿司レアチーズケーキ
鮒寿司レアチーズタルト

レアチーズタルトと名乗っている
けれど、実は、チーズは 少しも
入れていない。

その代わりに、いな、代わりに
なるのかどうか 疑わしいけれど、
琵琶湖名産の発酵食品である
鮒寿司を使用しました。




一切れだけだけど、鮒寿司の本体も投入



八百万の神々の中に 湖魚料理の
神様や 洋菓子の神様がいたら、
双方から糾弾されそうなレシピ。

フィリングの重量比は、鮒寿司の
「飯」が 31.3 %、 新鮮なイチゴで
作る生のピュレが 同じく 31.3 %

鮒寿司の本体(魚肉・魚卵)0.5 %
など。

常軌を逸した 不穏な組み合わせ。
本当に罰が当たりそうなレシピ。

それでも、後戻りは できない。




何を作ろうとしているのか 分からなくなりそう



ここから先は、ハンドミキサーの
出番。

原状回復が不可能な段階に いよいよ
進むことになる。





すべての材料を 容器に放り込む。

取り返しのつかない状態に、すでに
陥っているけれど。

ハンドミキサーで もっと取り返しの
つかない状態に陥れます。


背徳感を帯びつつ、ハンドミキサーを
全速力で駆動させる。

定格消費電力
300W、モーター回転数
毎分
12600 回の ハンドミキサー。

その流麗なデザインにそぐわぬ無粋な
音を轟かせながら、材料を切り刻んで
混ぜ込んでゆく。

鮒寿司が見えなくなってゆく。





過熱するハンドミキサーを何度も
休ませながら、しかし、繰り返し
混ぜ合わせ続ける。

いつしか、固形分は見当たらなく
なった。


妙になめらかで、妙にキュートな
色のフィリングができた。

あとは、このフィリングをタルト
台に流し込んで、冷やして固める
だけ。


ストロベリー鮒寿司レアチーズ
タルト。チーズ抜きだけど。

悲壮な決意で取り組んだ割には、
あっけなく完成。





たぶん、人類初の一品。

生の苺そのものの色素とはいえ、
見事な 子供だまし色。

わーい。


この中に 二ゴロブナが入って
いようとは、何人も思うまい。

それでも、これは 湖魚料理。





それらしく アレンジ。

能天気な装いと裏腹、背徳感は
一層 深まってゆく。

いよいよ 味見の時。


おそる おそる、味見。

… おいしい。


それぞれの素材の持ち味が調和
しているのかどうか、もう よく
分かんないけど。

これなら、鮒寿司嫌いの人達を
高い精度で だまし討ちにする
ことができる。

すごい一品。

おいしい!




ムース風のも作ってみた





こっちは プチタルト



評価
・目新しさ ★★★★★
・調理の手間 ★★★★☆
・調理中の背徳感 ★★★★★
・湖魚料理らしさ ★☆☆☆☆
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2015 年 2 21 日(土)


から ―― 清水窪湧水・洗足池





東京都大田区にある 清水窪湧水。

武蔵野台地の一端である荏原台の、
文字通り、窪地にあった湧水。

でも、今は、涸れてしまったか、
ほとんど湧出していない状態。

池の水は、濁って よどんでいる。





この湧水は、南千束にある洗足池の
水源のひとつとして知られている。

ただし、ここから洗足池へと流れて
いた川は、もうない。

流路はあるらしいのだけど、暗渠に
されている。

ただの道路にしか見えない区間が
延々と続く。


暗渠の水は、洗足池の近くで、よう
やく外に出る。

たよりない水量だけど、それでも、
流れている。











底面も壁面も、ずいぶん、人の手が
加えられている。

川と呼ぶには、人工的な部分が多い
けれど。

暗渠より、ずっといい。




洗足池






洗足池は、今も 池として残って
いる。

人だらけで 建物だらけの東京で、
この池は なんとか残されてきた。


湧水や そこから流れ出す小川が
原型をとどめていないのが 本当に
残念だけど。

せめて この池くらい、池らしい
形で 22 世紀まで残ってほしい。









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2015 年 2 15 日(日)


ヴィタリトヒ ―― 倉敷川





岡山県は倉敷市の倉敷川。
美観地区
倉敷川畔伝統的建造物群保存地区に
選定されている 水辺の町並み。

静かな日。静かな時間。





木より高い建物がないというのは、
心地よい。

木より高い建物が あるかどうか。

そういうところに、近代と現代との
境界があるかもしれない。


地上の形は、地上の形なのだけど、
同時に 空の形でもある。

木より高い建物がない町並み。

あってほしい 空の形です。








このあたりは、映画やドラマの撮影に
たびたび使われているという。
るろうに剣心
聞くところによれば、映画「るろうに
剣心」や「でーれーガールズ」のほか、
連続テレビ小説「カーネーション」や
「マッサン」にも登場したのだとか。

これほどまでにロケ地として使われて
いる川は、そうそう ないのでは。














静かな日。静かな町並み。

夜は、いっそう静かになる。


ひと気がない町は、うら寂しい
けれど。

どうせ ひとりで過ごすのなら、
これくらい静かな方がいい。












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2015  2 9 日(月)


良作 ―― ぬまがれいのリゾット
ヌマガレイ料理 沼鰈料理
カワガレイ料理 川鰈料理



ぬまがれいのリゾット

リゾットに ぬまがれいのポワレを
搭載しただけだけど。

意外なことに、よく合う。


当のヌマガレイは、ポワレにされ、
さらにリゾットに搭載されることに
なろうとは、思いもよらなかったに
ちがいない。

まじめに考えて、この組み合わせに
したわけでは ないのだけど。

予想以上に おいしかったです。





評価
・新規性 ★★★★★
・調理の手間 ★★★★☆
・この組み合わせに
  した動機の強さ
★★★☆☆
・出来映え ★★★★☆
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2015 年 2 3 日(火)


舊りたり ―― 姿見不動滝





姿見不動滝。長野県 清内路にて。

雪は少ないものの、冷え込みは
厳しい。

凍った滝が見たくて、わざわざ
この時期を選んで ここへ来た。








遠目には青白く映え、近寄って
確かめると、澄みきった氷。

冷たいものの、清々しい。


実は、出かける前まで、あまり
気が乗らなかった。

ここにも 居場所はないけれど。

それでも、思いきって遠出して
みて よかったと思う。






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2015 年 1 27 日(火)


あけび ―― カワシンジュガイ





バイカモが ゆらめく流水の中。

明るいけれど、雰囲気が明るい
だけで、暖かいわけではない。


水温は 6 度。

寒い日が続くと、4 度くらいに
まで下がる。

雪の積もった水辺と同じく、この
水中も やっぱり冬。





探していたのは、カワシンジュ
ガイ。バイカモの根元で発見。

目をこらして探すと、いくつも
見つかる。








水は ずいぶん冷たいけれど、
カワシンジュガイは平気そう。

ほとんどというか、まったく
動かないけれど。

まあ、たぶん 元気。


そういえば、春もこんな様子
だった。

夏もこんな様子だったし、秋も
こんな様子だったな。






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2015  1 22 日(木)


上作 ―― いさざのじゅんじゅん
イサザ料理




いさざのじゅんじゅん。

じゅんじゅんとは、琵琶湖周辺の
方言で、すき焼きのこと。

湖で獲れるコイ・ナマズ・ウナギ
・ビワマス・イサザが用いられて
きたという。





琵琶湖固有の魚、イサザ。
希少な魚。貴重な食材。

湖畔の町の鮮魚店で 幸運にも
購うことができた。

この いさざのじゅんじゅんは、
琵琶湖ならではの郷土料理

心して頂戴します。





評価
・目新しさ ★★★☆☆
・奇抜さ ★★★☆☆
・珍しさ ★★★★★
・素朴さ ★★★★☆
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。






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2015 年 1 16 日(金)


たがため ―― 湧水の小川





湧水池から流れ出ている小川。
極東の島国にて。

寒風の吹く枯れ野の中、そこだけ、
青々とした草が 生い茂っている。


見慣れない 不思議な景色。

冬なのに、ここだけ冬らしくない。














流れる水は、確かに温い。

吹きつける風は 冷たいのに、この
小川と そのまわりだけは 温度が
異なっている。


枯れ野の中、限られた場所だけど、
絶えることのない緑。

温度差がなければ、生じることは
なかった風景。

冬だからこそ、気がついた風景。









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2015  1 7 日(水)


偶作  ――  サケ科魚類の交雑個体
 (たぶん ヤマメ x イワナ)
  春の七草の炒飯





サケ科魚類の交雑個体(たぶん
ヤマメ x イワナ)と 春の七草の
炒飯。
カワサバ 川鯖料理
たぶん、この星で初めての一品。


わざわざ、サケ科魚類の交雑個体
(たぶん ヤマメ x イワナ)を採用した
理由も。

わざわざ、春の七草と合わせた
理由も。
チャーハン

わざわざ、炒飯にした理由も。

… ない。


それでも、この星で初めての一品
なのだ。

たぶん。





評価
・目新しさ ★★★★★
・作る手間 ★★★★☆
・動機の希薄さ ★★★★★
・季節感 ★★★☆☆
・味わい ★★★★☆
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2015 年 1 4 日(日)


谷底の温度 ―― 氷





新年 明けまして、お目出とう
存じます。

今年も 低い速度で更新して
参ります。


近所の水路で見つけた氷。

まるで 彫刻のようだけど、
彫刻刀を使うことなく形成
された氷。

意思を伴わない意匠。






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