2012年11・12月


猛獣の領域 〜極東の水辺を行く〜
2012年11・12月









2012


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2012 年 12 28 日(金)


等しい速さ ―― 水と氷





寒い日が続く。

近所の水路に 見慣れない形の氷が
できている。

立ち止まって、しばし見入る。





勢いよく 流れる水。

波は、ひと時も 同じ形を保っていない。
次から次へと 変わってゆく。

一方、水面近くにかたどられた氷。

これも不定形で、厳密には 形状は
不変ではないものの、静止している
ようにしか見えない。


流れる水と、そのすぐそばにある氷。
同じ水であり、このひとつの空間に
共存しているものだけど。

等しい速さの時間の元に それらが
置かれていることを、実感できなく
なるときがある。





今年は、これが 最後の更新です。

来年も 低い速度で更新を進めます。
引き続き、お付き合いください。


よいお年を。



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2012  12 22 日(土)


佳作 ―― せたしじみの時雨煮
セタシジミ料理 瀬田蜆料理




琵琶湖特産のセタシジミ。

そのむき身に 刻んだ生姜を加え、
甘辛く炊き上げた時雨煮。

昔ながらの調理方法で、派手さは
ないけれど、素朴な味わいです。


評価
・新規性 ★★★☆☆
・素朴さ ★★★★★
・炊け具合 ★★★★☆
・ごはんとの相性 ★★★★★
・味わい ★★★★☆
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 12 18 日(火)


あるべき姿 ―― イワナ





極東の島国の川にて。
イワナの繁殖期が終わって 間もない頃。

流れのゆるやかな浅瀬で、一生を終えた
イワナを見つけた。


イワナは、その野性味や美麗さばかりが
注目されるけれど。

捕食者から逃げおおせ、釣り人の手に
かかることなく 生きのび、ようやく
産卵を済ませ、寿命を全うしたこの姿も、
イワナの本来のあり様のひとつである。






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2012  12 12 日(水)


習作 ―― ぬまがれいのお造り
ヌマガレイ料理 沼鰈料理
カワガレイ料理 川鰈料理



川がれいとも呼ばれる ヌマガレイ。

相も変わらず、大した動機はないけれど、
お造りにしてみた。



少し くせがあるので、薬味をいろいろ
添えて いただきます。

柑橘との相性が良いようなので、刺身
醤油より ぽん酢や柚子ぽんが合うかも。


評価
・新規性 ★★★☆☆
・ヌマガレイを
  選んだ理由のなさ
★★★★★
・盛りつけの
  素人っぽさ
★★★★★
・食感 ★★★★☆
・味わい ★★★★☆
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 12 7 日(金)


杉澤之澤杉 ―― 杉沢の沢スギ





冬の合間の穏やかな日。

杉沢の沢スギ。富山県 入善にて。
黒部川の下流域の湧水地にある自然林。





その文字通り、水辺のスギ林。

「すぎさわのさわすぎ」という、
率直なのか 安直なのか、なんとも
言及しようのない名称の天然記念物。

嘘みたいだけど、本当にある名称。





それはさておき、この林では、スギの
伏条という現象が見られる。

伏条とは、枝が外部からの圧迫により
曲げられた後、地面に触れた部分から
新たに根が生じる現象。

ここのスギの場合は、積雪がきっかけで
湾曲が生じ、曲がったまま成長するも、
やがて自重を支えられなくなり、地面へ
垂れ下がるように湾曲した後、 接地して
発根しているそうです。





ここのような平地でのスギの伏条は、
珍しいとのこと。

雪が少ないと 湾曲が起こりにくいし、
乾燥した場所では 発根しにくいので、
伏条には、まとまった量の積雪と
湿気の両方が必要となる。

雪が多くて、しかも 湧水が豊富な
この地だからこそ、スギの伏条を
見ることができるのかな。



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2012  12 2 日(日)


力作 ―― もくずがに丼
モクズガニ料理 川蟹料理




特に動機はないけれど、かに丼を作る。

ただし、その材料は、ズワイガニでも
ケガニでも ガザミ(わたりがに)でもなく、
タラバガニでも ハナサキガニでもない。

モクズガニであります。

川蟹・つがに・づがに・ずがになどの
方言で呼ばれる カニ。

そのモクズガニを 無理やり採用しました。


相対するのは、甲幅 6 cm くらいの
決して 大きくはない個体。

無理は 承知の上だったけれど、
その調理は、文字通り 難儀。

茹で もくずがにを 徹底的に分解。
ひたすら、身を ばか丁寧に取り続ける。

脚だって 1 節ずつ 包丁で縦に割って、
ピンセットで 身を外してゆく。


分解に取り組むこと、1 時間あまり。
苦労して作り上げた もくずがに丼。

早速、味見してみる。

海のカニで作った かに丼に負けず
劣らず、これも おいしい!





でも、実は、すごく小さな一品。

味見だけで ほとんど食べ終わるという
恐るべき かに丼。

・・・ こんなに手間のかかる かに丼、
たぶん、二度と作らないと思う。


評価
・新規性 ★★★★☆
・調理の手間 ★★★★★
・味わい ★★★★★
・小ささ ★★★★☆
・食べごたえのなさ ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 11 26 日(月)


とま ―― 近江孤篷庵





近江孤篷庵。滋賀県の浅井にて。

1600 年代の半ば、茶人として
知られる 小堀遠州の菩提を
弔うために開かれた寺院。





庭園の池は、琵琶湖の形を
模したものという。

向かって右手が北で、手前が
長浜のあたりとのこと。

そうなると、池から少し離れた
この庵の角の ちょうど今いる
軒下の位置が、ここ 近江孤篷庵の
所在地に相当するように思える。





正面は湖西。比良山地かな。

苔の上に積もる落ち葉は、山から
湖畔にかけての紅葉した木々を
遠望したもののようでもある。






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2012  11 21 日(水)


意欲作 ―― かじか釜めし
 松茸入り
カジカ料理 鰍料理




わざわざ作った かじかの焼き干し。

それを水で戻すと、実は、上品な
だしがとれる。

今回は、その かじかのだしで
わざわざ釜めしを作りました。


具は、かじかに松茸という豪奢な
組み合わせ。

その他には、しめじ・舞茸・椎茸・
にんじん・銀杏・さやえんどう・
錦糸卵・うずらの卵。

これら 10 品目を、熟慮しつつも、
遠慮なく採用。

先に水で戻しておいた かじかは、
別に甘辛く炊いてあります。

そして、卵は、敢えて重複。

彩りの良さを重視して、錦糸卵と
うずらの卵の両方を搭載。


気がつくと、それらしいものが完成。

もしかすると、これが この星で
初めての一品かも。


評価
・新規性 ★★★★★
・この材料にした
  理由のなさ
★★★★☆
・世間でのカジカの
  知名度の低さ
★★★★☆
・調理の手間 ★★★★★
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 11 17 日(土)


うつろい ―― サケ





サケの骨。北海道の湧水の川にて。

このサケは、先月、海から遡上して、
産卵を済ませて 一生を終えたもの。


湧水が豊富な
この川は、この時期でも、
水温が 10 度近くと 他の川よりも高い。

その分、ヨコエビなど底生動物の
採餌が活発で、川底に沈んでいた
サケの遺骸はすっかり分解されて、
骨が残るのみ。


海の生物がこのサケの血や肉の
元であり、そのサケが川の生物の
血や肉になってゆく。

分解だけど、生産的な現象でもある。



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2012 年 11 13 日(火)


りっとう ―― 能登半島の水田





石川県 能登半島の水田。

林の中の忘れられたような狭い窪地に
思い出したようにあった水田。

稲刈りが済んで、今年の水田としての
仕事が一段落したところ。





穏やかな日。

冬まで まだ時間があるように思わせる。

それでも、このすぐ後には 短い晩秋と
長い冬が ひかえている。






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2012  11 8 日(木)


良作 ―― わかさぎピザ
ワカサギ料理




わかさぎピザ。

動機は特にないけれど、
16 個体もの
ワカサギを動員。

本来の作り方が よく分からないながらも、
気がついたときには、それらしいものが
できていた。

きっと常道ではない方法でできた一品。

八百万の神々の中に イタリア料理の
神様がいたら、叱責されそうな一品。


ワカサギは、おいしい魚。
くせがなくて、さまざまな料理に合う。

素人が だましだまし作ったものだけど、
このピザも上々の味。

さすが、ワカサギ。


評価
・新規性 ★★★☆☆
・動機のなさ ★★★★★
・作る手間 ★★★★☆
・出来映えの
 素人っぽさ
★★★★☆
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 11 3 日(土)


秋休み ―― 光前寺





長野県の駒ヶ根にある 寶積山 光前寺。
天台宗の古刹。

国の名勝に指定されている庭園では、
紅葉が見ごろ。




ヒカリゴケ





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