2012年9・10月


猛獣の領域 〜極東の水辺を行く〜
2012年9・10月









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2012年9・10月
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2012 年 10 30 日(火)


雨ときどき 雹か雪か霙 ―― 創成川





札幌の中心部にある 創成川通。

その道路名の由来となった 創成川は、
対向車線との間を まっすぐ流れている。

両側の車道の方が 幅がずっと広くて、
夜はもちろん、昼でも目立たない川。

札幌の中心部にありながら、あまり
身近ではない水辺。



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2012 年 10 26 日(金)


努力のあり方 ―― イワナ在来個体群





そろそろ繁殖期を迎えるイワナの雄。
極東の島国の山奥の川にて。

ここは、この川の固有(在来個体群)の
イワナが 今も残存している 貴重な場所。

別の川で見たことがあるイワナとは、
確かに 紋様の形状や色が異なっている。


在来のイワナが残存する川は、すいぶん
限られている。

別の川で捕ったイワナの移植や 養殖物の
イワナの放流が 多くの川で行われた結果、
本来分布しないはずの よそのイワナとの
交配が進んでしまった。


ここは、移植や放流による交配がなく、
現在もなお、在来個体群が残存している
貴重な川。

この在来個体群を守るため、これからも
よその川の魚を移植してはならない川。

養殖物の魚を放流してはならない川。


単純だけど、大切なルール。

でも、それを受けいれてくれない人が
まだまだ多くて、在来個体群の保全は、
本当に根気のいる地道な作業だという。


別の川からの移植や養殖物の魚の放流が
励行されていた時代があった。

それらが 釣り人の要望を充足する方法と
して 評価されていた時代があった。

これからは、魚を釣る人のための努力
ではなく、魚そのもののための努力を、
努力として評価したい。






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2012  10 22 日(月)


新作 ―― ぬまちちぶと やまとしじみの
アクアパッツァ
ヌマチチブ料理 蜆料理
ヤマトシジミ料理



新作、ぬまちちぶと やまとしじみの
アクアパッツァ。

これだけのために、わざわざ オリーブと
イタリアンパセリを購うてきました。

焼いて、煮て、それらしいものが 意外と
簡単にできた。


おそるおそる 味見。

・・・ いい加減な発想だったわりには、
素材の味が見事に調和して、想像以上に
おいしい!


きっと、地球上で初めての一品。

イタリア離れした魚介類を使ってまで、
イタリア料理と名乗って良いものか
どうか、判然としないイタリア料理。

八百万の神々の中に イタリア料理の
神様がいたら、渋い顔をされそうな一品。

ヤマトシジミはまだしも、ヌマチチブは、
アクアパッツァの具にされることになる
とは 思いもよらなかったにちがいない。






評価
・新規性 ★★★★★
・ヌマチチブの世間での
  知名度の低さ
★★★★☆
・動機のなさ ★★★★☆
・味わい ★★★★☆
・食べごたえのなさ ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。




実は すごく小さい一品





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2012 年 10 17 日(水)


マーチまち ―― 隅田川





東京は 隅田川の最下流。佃のあたり。

人々が暮らす 川沿いの街。





中央大橋



このあたりは「3 月のライオン」の
モデルとなった場所。

歩き回ると、作中で描かれている風景が
そこかしこに見つかる。




霊岸島水位観測所





佃堀と佃小橋





住吉水門





住吉神社 鳥居





永代橋




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2012  10 9 日(火)


良作 ―― あまごのから揚げ
アマゴ料理




あまごのからあげ。

奇をてらわない まともで手堅い一品。

料理とは かくあるべきなのだろうけど、
そんな料理が なんだか ずいぶん 久しぶりに
出てきたように思えるのは、なぜ。


それは さておき、これは おいしい。

酒を飲む 女子供は もとより、酒を飲まない
女子供も含めて、
きっと、皆に 好まれる
品に違いあるまい。


評価
・新規性 ★★★☆☆
・まともさ ★★★★★
・奇抜さ ★★★☆☆
・揚がり具合 ★★★★★
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 10 4 日(木)


乾び燥ぐ ―― イモリ





どこから出てきたのか、イモリが車道を
横断中。


夏に戻ったような暑い日。
直射日光で乾ききっている路面。

ただでさえ 熱を吸収しやすい体色なのに、
白昼の日なたを歩いている。

乾燥に弱い両生類には 過酷な場所なのに、
わざわざ歩いている。

無謀だ。





やはり 路面は熱いらしく、その足取りは、
イモリにしては ずいぶん速い。

つまみ上げて、近くの沢に放してやった。

やれやれ。




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2012  9 27 日(木)


秀作 ―― ほんもろこの甘酢漬け
ホンモロコ料理 本モロコ料理




琵琶湖固有種のホンモロコ。

ひどく減少してしまい、今では ずいぶん
貴重で高価な食材になってしまった魚。


その本場 琵琶湖のホンモロコを 幸運にも
いただいた。心して調理せねば。

素焼きにして 甘酢に漬けてみた。

今まで 作ったことがなかったのだけど、
気がつくと、ほんもろこの甘酢漬けが完成。

早速、試食。


素朴ながら、これは いぶし銀というべき
渋い一品。

ごはんのおかずというよりも、酒の肴。



評価
・新規性 ★★★☆☆
・食材の珍しさ ★★★★★
・焼き加減 ★★★☆☆
・素朴さ ★★★★★
・味わい ★★★★★
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 9 22 日(土)


切り出せぬ ―― 柿田川





静岡県清水町にある柿田川。

一帯で湧出する水が ひとつに合わさって、
唐突に川となって流れ始める川。


その湧水の透明さには、目を見張る。

水面に影が映らず、波紋が立たなければ、
そこに水があることが分からないほど。





川底に枠を入れて中を掘り込んだ湧出口は、
清涼で澄んだ青さをたたえている。

ブルージルコンや インディコライトの
ような宝石を思わせます。


もし、この色と透明感を 宝石のように
切り出すことができれば、それは 高値で
取り引きされるに違いない。

水物だけど。







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2012  9 18 日(火)


試作 ―― あゆのフェットチーネ
       トマトクリームソース
アユ料理 鮎料理




あゆのフェットチーネ。

トマトクリームソースで仕上げました


アユでなければならなかった理由は。
フェットチーネを選択した理由は。
トマトクリームソースにした理由は。

・・・ ない。



調理に際しての心構えが いい加減だけど。

もしかすると、この星で初めての一品
かもしれない。

当のアユは、普段 なじみのない フェット
チーネに合わせられた上、トマトクリーム
ソースで和えられることになるとは、
思いもよらなかったに違いない。



評価
・新規性 ★★★★★
・動機のなさ ★★★★☆
・作る手間 ★★★★☆
・心構えの
  いい加減さ
★★★★★
・味わい ★★★★☆
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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2012 年 9 12 日(水)


初秋の風物詩 ―― 佐久の小鮒





先日 見かけた 小鮒の直売。

長野県は 佐久の野沢商店街の一角にある
成田山参道にて。

水槽を積んだ軽トラックが ぴんころ地蔵の
そばの山門市の会場に 緩々と やってきた。

ちょうど、フナを運んできたところだった。


水槽には ふたがしてあって 中の様子は
よく分からないけれど、どうやら すりきり
一杯の水が入っているらしい。

唸りを上げるエンジンと よく沈んだ車体が
その積荷の重みを感じさせる。


ハンドルを切るたび、ブレーキを踏むたび、
水槽の水が だばんだばんと こぼれる。

道々、きっと 水をこぼしながら フナを
運んできたに違いない。


秋晴れの日。

この白い軽トラックは、低速ながらも、
有無を言わさぬ勢いを どこかに帯びつつ、
滑稽で前近代的な雰囲気で現れました。





軽トラックの荷台の水槽から 直売所の
水槽に フナが移される。

軽トラックに搭載されていたのは、すりきり
一杯の水というより、すりきり一杯のフナ。

次から次へと移される おびただしい数の
フナ。フナだらけ。

水は一応 入っているけれど、体積は フナと
同じか、フナの方が多いように思える。

フナに水を注いたような状態です。





金魚のように赤い個体がいる。

このあたりで生産されているフナは、ヒブナ
(緋鮒)を 品種改良したもので、時おり、
先祖返りしたように、こういう赤い個体が
現れるとのこと。

食材としては 避けられそうけれど。

甘露煮にすれば、通常の個体も 赤い個体も
飴色に炊き上がるので、大して 差し支え
ないともいう。

朴訥で好ましい。






早速、地元の人たちが キログラム単位で
買い求めてゆく。

まとまった量が どんどん売れてゆく。


それはそうと、生きていなければ 食材と
しての価値がないそうで、皆、酸素を
充填したビニール袋に封入した状態で
生きたまま フナを持ち帰ってゆく。

そして、火にかけた鍋に生きたまま投入して
調理するのが鉄則とのこと。





フナにとっては 受難だけど。

地元の人々が 毎年 楽しみにしている 秋の
食材である。

軽トラックは、低速ながら、この水辺の幸を
来年も きっと 運ぶことでしょう。




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2012 年 9 10 日(月)


そか ―― カラフトマス





カラフトマス。北海道の川にて。

産卵のため、海から遡上してきたところ。
数えきれない数の魚がいる。


このあたりでは、これが日常的な光景。

そんな場所が 今もなお この国にあることが
うれしい。










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2012  9 2 日(日)


習作 ―― いわなの田楽
 赤味噌仕立て
岩魚料理 イワナ料理




いわなの田楽 赤味噌仕立て。
愛知県は三河名産の八丁味噌を使用。

炭火で焼き上げた いわなに 味噌だれを
塗って、仕上げに もう一度 炙ってある。

エクレアのチョコレートコーティングの
ように黒々としているけれど、これが
赤味噌の色。

頭から尾まで、骨ごと いただきます。


評価
・新規性 ★★★☆☆
・焼き加減 ★★★★★
・田楽にした
 理由の希薄さ
★★★★★
・素朴さ ★★★★☆
・味わい ★★★★☆
 総合判定 ★★★★☆


今回も 高得点であります。

ごちそうさまでした。



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